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マンション・オブ・マッドネス 完全日本語版
- 2012/06/07
- 22:02
クトゥルフ神話テーマのアナログゲーム「マンション・オブ・マッドネス」のレビュー
プレイ人数 2~5人
マスターとプレイヤーに分かれて遊ぶタイプのゲーム。
人数が少ない場合も1人のプレイヤーが2キャラ管理するなどして盤上には3人以上キャラがいた方がバランスが良い。
プレイ時間 2時間ぐらい
実際に遊ぶのは2時間ぐらいに収まるんだけど、なんの準備もしていないとセットアップだけで1時間ぐらいかかってしまうので注意。
マスターとプレイヤーに分かれて遊ぶタイプのTRPG的なゲームで、ゲームには5本の「シナリオ」が収録されています。どのシナリオも『プレイヤーたちは「探索者」となって怪しい建物を探索し、建物に隠された秘密を解く』という基本部分は同じですが、1人のプレイヤーが明確に「主人公」となるシナリオがあったり、裏切り者ルールありのシナリオがあったり、モンスターばっかり出てくるシナリオがあるいかと思えばモンスターの全然出ないシナリオもあり、かなりバラエティ豊かなゲームが楽しめます。(また、各シナリオには3つのまったく異なる結末と途中の細かい分岐が用意されているため、同じシナリオでも繰り返し遊べます)
プレイヤー側は毎ターン移動とアクションを行い、マスタープレイヤーは、プレイヤーの移動中に邪魔をするカードをプレイしたり、自分の手番にはモンスターを呼んだりプレイヤーを邪魔するためのカードを引いたり、という行動を繰り返し、徐々にシナリオを進めていきます。
各シナリオにはターン制限があって、ターンが進めば強制的にストーリーが(往々にしてプレイヤーに不利になるように)進行するため、ゲームは概ねテンポよく進みます。
FFG社の「ディセント」にクトゥルフゲームの要素(恐怖チェックと正気度)を入れて、ルールを整理して遊びやすくしたような、良いルールのゲームなんですよ。
と、ここまではまあゲームのいいところをあげたんですが、このゲームには面倒なポイントが一つ。このゲーム、マスタープレイヤーが遊ぶ前にしっかりと準備しないと遊べたもんじゃありません(少なくともファーストプレイは)。準備なしでいきなり箱を開けて遊ぼうとすると大変な目に遭いますよ!

プレイ風景。部屋ごとに分かれたボードを並べてマップを作っていく。結構広めのスペースが必要だ。
※写真をクリックすると拡大表示
まずこのゲーム、遊ぶ前にマスタープレイヤー(十中八九は持ち主。というか持ち主以外がいきなりマスターをやるのは選択肢としてありえないレベル)が準備をしないと大変なことになります。たとえばどのシナリオもまず遊ぶ前のセットアップをするんですが、プレイヤー全員で「シナリオごとに定められたマップを膨大なマップパーツの中から正しいものを選んで配置」というめんどくせー第一段階を経た後、マスタープレイヤーは1人で「シナリオの結末と細かい展開を複数の選択肢の中から選んでいき」、更に「シナリオごとに決められた探索カードを膨大なカードの中から選んで部屋に配置する」という準備を行わなければならないんですが、これを遊ぶ直前にやっちゃうと、それだけで数十分の時間を食うことになります。
そして、「遊ぶシナリオ、そしてその展開を選ぶ」という部分にマスタープレイヤーの楽しみの殆どが凝縮されている(この辺もTRPGっぽい)ため、シナリオや展開を駆け足で選んでしまうと、マスターにとってこのゲームは魅力半減です。
したがって、遊ぶ前に「今回遊ぶシナリオとそのゲームパーツ類一式」を選んで準備しておく事がこのゲームには必須なのです。
(これをやれば飛躍的に準備時間は短縮される。そのシナリオで使わないマップパーツやカード、それにモンスターフィギュアを省いておくだけで箱の重量がぐっと軽くなるし)
また、プレイヤーには、「キャラが死んでも(目的カードが表になる前なら)まだ死んでいないキャラでコンティニューできる」ということを必ず教えてあげましょう。
このゲーム、ある程度キャラを戦略的に使いつぶしていく感じでプレイしないとプレイヤー側の勝利は難しいぐらいのバランスになっているので、上記の部分はしっかり通告しておかないとマスターのワンサイドゲームで終わってしまうかもしれません。
まあ、こんな感じで、楽しむためにはしっかりとした準備が必須のゲームなわけですよ。紙とペンはいらないしTRPGほど大変ではないんですが。
しかし、準備さえすればそんなに難しいゲームではないし、基本シナリオに飽きた時のための追加シナリオ3本の発売も決定されています。この機会に狂気の世界に足を突っ込んでみるのはいかがでしょうか。
最後に、5種のシナリオにはそれぞれ特徴があります。まあマスターやる人はだいたい自分でじっくり読んで吟味すると思うんだけど(僕はよく読まずにやってヒデー目に遭いましたが)、折角なので下記に各シナリオの特徴を示しておきます。(とりあえず1回やってみないと各ゲームパーツがどう動くのかよくわかんない。ってのはあるだろうし)
1.リンチ家の崩壊
1番だけあって、そこそこモンスターも出てきて(主に殺人鬼)、結構良いアイテムが落ちていて、そこそこパズルもあり、カードで嫌がらせもできて、というバランスの良いシナリオ。とりあえず最初に遊ぶならこれがいいかも。
2.神聖なる場所
モンスター大好きなあなたのためのシナリオ。カルト信者が次々と沸き、ゾンビやショゴスやティンダロスの猟犬が大暴れします。マスター側もプレイヤー側も「敵の領域に踏み込みつつ自分の領域を守る」という将棋的な戦線の押し込み合いを強いられるため接近遭遇が頻発し、ゲームとしても一番派手です。
3.血縁
プレイヤーの一人が「主役」になる、ちょっと変わった味付けのシナリオ。そこまで難しいルールではない(むしろ目的が他のシナリオより明確でもある)ので、初プレイがこのシナリオでもたぶん大丈夫です。モンスター(主にゾンビ)あり謎ありで、シナリオ自体のバランスも良いので。
4.教室の呪い
「前半はモンスターがさっぱり出てこない」という、「神聖なる場所」とは逆方向に尖った仕様の超地味シナリオ。プレイヤーはパズルの解決、マスターは神話カードとトラウマカードのコンボ攻め、というのが主なプレイ内容になり、盤面的には全然進んでない停滞感の漂うゲームになりがち。ファーストプレイでこれを遊んじゃうと、かなりこのゲームに対する印象が悪くなる危険があります。
ひとたび魔女やミ=ゴが出てくれば、パズル解読要員の頭脳派キャラを肉体派キャラで庇いながら進んだり、あるいは頼みの肉体派キャラが神話カードとトラウマカードの前にあっさり沈んだり、結構面白い攻防もあるんですが。
5.緑の目をした少年
裏切り者(がいるかもしれない)ルールを採用した、トリッキーでスリリングなシナリオ。裏切りルールはやっぱりちょっと複雑だし、マスターの判断や匙加減(裏切り者を作るタイミングとか)がゲーム展開を大きく決めるシナリオなこともあって、ファーストプレイには向かなそうなゲームです。
面白そうなんだけどね、もうちょっと慣れたら遊んでみよう。そんな感じ。
1.リンチ家の崩壊
1番だけあって、そこそこモンスターも出てきて(主に殺人鬼)、結構良いアイテムが落ちていて、そこそこパズルもあり、カードで嫌がらせもできて、というバランスの良いシナリオ。とりあえず最初に遊ぶならこれがいいかも。
2.神聖なる場所
モンスター大好きなあなたのためのシナリオ。カルト信者が次々と沸き、ゾンビやショゴスやティンダロスの猟犬が大暴れします。マスター側もプレイヤー側も「敵の領域に踏み込みつつ自分の領域を守る」という将棋的な戦線の押し込み合いを強いられるため接近遭遇が頻発し、ゲームとしても一番派手です。
3.血縁
プレイヤーの一人が「主役」になる、ちょっと変わった味付けのシナリオ。そこまで難しいルールではない(むしろ目的が他のシナリオより明確でもある)ので、初プレイがこのシナリオでもたぶん大丈夫です。モンスター(主にゾンビ)あり謎ありで、シナリオ自体のバランスも良いので。
4.教室の呪い
「前半はモンスターがさっぱり出てこない」という、「神聖なる場所」とは逆方向に尖った仕様の超地味シナリオ。プレイヤーはパズルの解決、マスターは神話カードとトラウマカードのコンボ攻め、というのが主なプレイ内容になり、盤面的には全然進んでない停滞感の漂うゲームになりがち。ファーストプレイでこれを遊んじゃうと、かなりこのゲームに対する印象が悪くなる危険があります。
ひとたび魔女やミ=ゴが出てくれば、パズル解読要員の頭脳派キャラを肉体派キャラで庇いながら進んだり、あるいは頼みの肉体派キャラが神話カードとトラウマカードの前にあっさり沈んだり、結構面白い攻防もあるんですが。
5.緑の目をした少年
裏切り者(がいるかもしれない)ルールを採用した、トリッキーでスリリングなシナリオ。裏切りルールはやっぱりちょっと複雑だし、マスターの判断や匙加減(裏切り者を作るタイミングとか)がゲーム展開を大きく決めるシナリオなこともあって、ファーストプレイには向かなそうなゲームです。
面白そうなんだけどね、もうちょっと慣れたら遊んでみよう。そんな感じ。
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