怪しい古城でモンスターから逃げ回れ!という、お化け屋敷テイスト満載のアナログゲーム「暗黒の大広間」のレビュー。
プレイ人数 2~7人
プレイ時間 1時間弱
時間はプレイ人数によって若干増減するんだけど、基本的にサクサクいける感じです。
石造りの大広間があって、そこを人食いモンスターが徘徊しています。大広間の角にはスタート地点、反対側の角にはゴール。プレイヤーは3人ずつ(プレイヤー数が少ない場合は4人ずつ)の人間を操って、彼らがモンスターに捕まらないように隠しながら、頑張って脱出させよう、というゲーム。
コンポーネントに言語依存は特に無し。僕がジョイゲームズで買ったやつにはニューゲームズオーダーの和訳ルールがついてるんだけど、こいつが和訳ルールとしては出色の出来(ルールブック全体をイラスト完全収録ですべて日本語にしてあって、和訳ルールというよりも「日本語版説明書」という表現の方がぴったり来る完訳冊子)なので、和訳つき英語版でもかなり快適に遊べます。
ゲーム風景。平べったいディスクの人間たちに対して、やたらと主張の強い立体のモンスター。やはりこのゲームの主役は怪物の方ですか。
※写真をクリックすると拡大表示人間はコマ毎に決まったマス数しか移動できません。それをプレイヤーが任意に移動させます。大広間には岩や血溜りがあって、その障害物をうまく利用しながらモンスターから隠れます。
対して、モンスターは自動で歩いて、見かけた人間の方に向かってきます。歩く歩数はターン毎にランダムなんだけど。
そう聞くと運要素少な目の戦略ゲーム的な感じなんだけど、これが意外と軽いというかさくさく遊べるというか、あんまりぎゅーぎゅー考える感じはないです。考えても結局絶対安全な場所は無いというか、ボードの上の駒の数が多いからかなー。やっぱゲームの中心になるモンスターの歩数がランダムだからかなー。
たぶんその両方で、結局その辺の要素が安全だと思ってた場所を危険地帯にコロッと変えて、結果ギャーギャー悲鳴をあげる楽しいゲームプレイになるわけです。
また、ゲームに慣れてきて、囮の駒を使ってモンスターを誘導して誰かをハメようとするようなプレイが出るようになると(そのプレイは行った人間が事故死する確率もハネあげる。というところまで含めて)、笑いと悲鳴の絶えない更に楽しいゲームになってきます。
コミカルなボックスアート。縦横がでかくて薄い箱なので、存在感あります。このゲーム、内容自体も楽しいんですが、コンポーネントもかなり楽しいです。
モンスターは組み立て式で、体、頭、手、足のパーツがやたらたくさん付いていて、「好きな形のモンスターを組み立てよう!」的な感じになってます。
そしてプレイヤーが使うキャラクター駒にはアダムスファミリーっぽい人たちやスクービードゥーっぽい人たち、FBIにギャングにオタク、果てはこのゲームをデザインしたフリーゼさんとイラストを描いたマウラさんまで混じっているという過剰なサービスっぷり。
このコミカルでサービス過剰なコンポーネントがホラー的なシチュエーションに意外にマッチしていて、オバケ屋敷的な楽しいゲームに仕上がっているわけです。
また、導入ゲームと上級ゲームの二種類があり、上級ゲームでは毎回プレイヤーが好きなように盤面を変更できるため、繰り返しプレイしても飽きさせないようなつくりになっています。
シンプルなルールの中に考える要素も運の要素も程よくミックスされ、初心者もゲーマーも楽しく遊べそうな良いゲームです。プレイ人数の対応幅も広いので、これは活躍しそう。
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